【自扫机翻】~~~日帰り旅行計画~~~日归旅行计划

作者:二宫三咲

静冈银土本 2016年冬号 P88-93

“静冈。”
坂田猛地从炬上抬起脸。手上的橘子还剩下大约一半。似乎是家里寄来的大量橘子,根本没等解释,就分发给了在场的所有人。这橘子稍微有些酸,但对于在炬上温暖地待着的他们来说,正好刺激一下味蕾。

“哈?”
然而,让土方瞬间清醒的,却是坂田的话——“我们去静冈。”

“……为什么?”
没有任何前兆或铺垫地说出的地名,对土方来说并不熟悉。大阪虽然因为修学旅行或家庭出游去过几次,但静冈只是路过,从未真正下车。坂田为什么会提到这个地方,土方完全摸不着头脑。尤其是,坂田似乎与那片土地没有什么关联。

“静冈可是很棒的。”
但坂田并没有解释理由,只是继续推进话题。

“……静冈有什么好玩的啊?”
“你知道吧,有茶,还有花鸟园,还可以采草莓,在滨名湖还能吃鳗鱼呢。”
“富士山呢?”
“啊——嗯,那也有啦。”
日本的绝景被坂田随口加上,但似乎并没有引起他的兴趣。

“……那为什么要旅行呢?”
“啊,说旅行,其实是日归的。”
土方细细咀嚼着坂田的话。“旅行”这个词,总让人联想到“住宿一晚”的行程,但这次显然不是。

“……为什么是和老师一起的日归旅行?”
的确,虽然“日归旅行”也叫旅行,但为什么要和恋人坂田一起呢?如果可以选择,当然更希望是过夜旅行。所谓日归,就是必须在当天返回,时间非常有限。

“想过夜吗?那种感觉?”
“……没什么。”
坂田和土方约定过,过夜的事要等高中毕业后。两人虽然在一起待过夜,但都在坂田家这种不被外人看到的地方,触碰的限度是拥抱和接吻,就像中学生般单纯。

“那,为什么是静冈啊?”
“静冈很棒嘛,茶啊、花鸟园啊、草莓采摘、还有滨名湖的鳗鱼。”
“富士山呢?”
“啊——也算吧。”
坂田似乎对日本的名胜风景没什么兴趣。

“那,为什么要旅行?”
“啊,也不是过夜的啦,是日归。”
土方心里一阵无奈,但也明白,这样安排是为了避免在近处碰到学校的人。去静冈,遇到熟人几率自然小很多。

“怎么不高兴的样子?讨厌跟我去静冈吗?”
“不讨厌。”
“可是?”
“也……还好吧。”
土方其实很期待和坂田一起去旅行,但心里有顾忌:在外人面前,他们的关系不能显露。

“我可是很期待的。”
坂田看起来十分乐观。坐在土方旁边,拿起手中的橘子,用手揉了揉。酸酸的橘子,真的能因此变甜吗?

“首先呢,我们要坐新干线。”
从东京到静冈,必须坐新干线。修学旅行或家庭旅行时坐过,但从没和朋友,更别说恋人一起坐过。过去只要坐着等车票就能拿到,但这次可不一样。首先,连买车票该怎么做都不知道,大概坂田这个成年人很清楚吧。

“新干线当然要吃炸猪排三明治啊。”
“……天妇罗饭团吧。”
“炸猪排三明治啦!”
“不,我要天妇罗饭团。”
相比三明治,更喜欢饭团。家人一起出行时也是天妇罗饭团。

“好吧,那就天妇罗饭团和炸猪排三明治。”
“你一个大男人能吃得下两种炸物吗?”
“旅行嘛,心情会high的啊。”
坂田放下橘子站起来,土方以为他会去重新泡茶。

然而,坂田移动到土方身后,从背后抱住他,再用双腿夹住,重新钻进炬里。这股温暖,比刚才更让人安心。

“天妇罗饭团和炸猪排三明治,还有零食。”
坂田一边数,一边回忆最近的零食兴趣,似乎最近喜欢吃Pocky。

“Pocky吗?”
“这个季节巧克力是第一名。”
“冬天巧克力特别好吃吗?”
“嗯,就是冬天吃巧克力最好吃。”
土方笑了笑:巧克力也能有季节感吗?不过回想起来,最近确实常看到他吃巧克力涂层的Pocky。

“你不看看便利店的货架吗?巧克力都摆在最显眼的位置。”
“……那就是说,是催情节啊?”
“也有这层。”
土方笑了笑:休息日约去静冈旅行,也是这个意思吧。

“我也因此很期待啦。”
土方从坂田手里抢过橘子。被握了好久的橘子,居然出奇地甜。

下附原文:

「静岡」

坂田は炬から勢いよく顏を上げた。手元のみかんはまだ半分ほど残っている。職員室で家から大量に送られてきたのだと断る暇もなく、その場にいた全員へと配給されたらしい。そのみかんは少し酸っぱいが、炬でぬくぬくと過ごしている自分たちにはちようどいい刺激だった。

「ハ?」

しかし、土方の目を覚まさせたのは坂田の言葉だ。「静岡に行くぞ」

「·······なんで」

何の脈略もフラグもなく告げられた地名はあまり馴染みのないものだった。大阪には修学や、家族旅行で行くことはあっても、静岡は通り過ぎるばかりで降り立ったことがない。その名を坂田が発した理由がわからなかった。特に坂田にその土地へのゆかりもなかったように思うのだが。

「静岡はいいぞお」

だが、坂田はその理由を話すどころか、話を進めていく。

······何があるんだよ、静岡って」

「ほら、アレだよ、お茶とか」

「それだけのために行くのか?っつーかそもそもなんで先生と旅行······」

坂田と土方は恋人である。だがしかし、表を手を繫いで歩いたことなどない。教師と生徒ではそれは不可能だろう。ましてや男同士である。しかし例え堂々と歩ける関係だとしても羞恥から手を繫いで歩かないことを選ぶ性格上、それは微々たる支障だ。だが、その分家では坂田はもちろん、土方も好き放題にしている。思う通りに相手に触れ合える関係だ。「先生と旅行嬉しくないの?」

「······微妙」

「微妙なのッ?」

しかし、坂田とは一緒のベッドで朝まで過ごしたことはあつても、それはじゃれ合いの範囲を超えないものだった。坂田は、土方が堪え切れずに反応を示しても笑ってトイレを指さすような男だった。逆に坂田がそうなってしまった場合は黙って隣で耐えているため、土方も笑いながらそちらを指差すのだが、べッドに一人残されたことはない。触れ合いは、ハグとキスまで。まるで中学生のような関係で過ごしているのだ。

「で?なんで静岡なんだよ」

「静岡はすげーぞ、お茶だろ、花鳥園に、いちご狩りもでき

るし、浜名湖でウナギもだぜ」

「富士山は?」

「あー、まあそれもそれも」

棒読みで追加された日本の絶景は坂田には興味が湧かないらしい。

「で?なんで旅行なんですか?」

「あ、旅行っつっても日帰りな」

土方は坂田の言葉をかみ砕く。『旅行』と言う響きはどうしようもなく『一泊旅行』という意味合いがあるだろう。しかし、それは違うらしい。

「········なんで、先生と、日帰り旅行、なんですか?」確かに泊まらずに帰る『日帰り旅行』も『旅行』と名前が

ついているため、それは旅行ではあるが、それではますます恋人である坂田とする意味がわからない。どうせなら一泊で旅行を誘われた方が嬉しいに決まっている。日帰りと言うことはその日本語の通り、日付が変わるまでに帰って来なければならない旅行だ。それではかなり時間が限られてしまうだろう。

「お泊まりがいい?そういう感じ?」

「ベつに······」

坂田とそれについては高校生を卒業してから、と約束している。キスまでだと決めて、坂田の家と言う人目に触れない空間で一緒に過ごしたり、泊まったりすることはあった。

「お泊まりは、ほら、ちゃんと卒業してからな、五月の連休にでもとつとけって」

な?と坂田は笑う。ここまで、付き合い初めてから半年間も坂田との最初の約束であるそれを我慢したのだからあと数ケ月くらい耐えてみせようとは思うが、なんとも坂田から誘惑が多い気がしてならない。時々、こちらから迫るのを待っているのではないかと勘ぐってしまうくらいである。

「だから、今回は日帰り旅行で、静岡な」

「別に静岡じゃなくてもよくないか?」

「いや、今回のこれが静岡イベントってのと、もっと近くの日帰りだと学校の奴らと会うかもしれねえーだろ?その対策だよ」

·······前半は聞かなかったことにしとく」

前半はそもそもとして、後半の坂田の言っていることはよく理解できる。学校関係者に見つかるわけにはいかないのだ確かに静岡県までとなれば知り合いに会う確率はぐっと減るだろう。

これは、秘めなければならない。

「ンでそんなノリ気じやねえんだよ、え、嫌?俺と静岡行くの嫌?」

「嫌じゃねえけど」

「けど?」

「ベつに、楽しみっつーか、そういうので·······」

坂田と旅行に行けるのは嬉しいとは思う。しかし、自分た

ちはそうするべきではないのではないだろうか。外部から遮

断された室内の限られた空間でしか『恋人』と言うくくりで過ごすことはできなかったのではないか。

旅行となれば、知らない土地で他人に囲まれているとは言え、しかし人前だ。

自分たちは人目に触れて良い関係ではないだろう。「俺は楽しみだよ」

そう考えると坂田は酷く楽観的に見えた。角を挟んで隣に座っていた坂田がみかんを手に取る。両手でそれを掴み、もんでいるようだが、はたしてそれで目が覚めるほどの酸っぱいそれが本当に甘くなるのだろうか。

何をしても酸っぱいままではないのか。「まずさ、新幹線に乗るわけよ」

東京から静岡に行くとなれば移動手段は新幹線だ。それには修学旅行や、家族旅行では乗ったことがあるが、友人やましてや恋人とは経験がない。今までは座って待っているだけで切符が手元に届いていただが、今回はそうはいかないだろう。まず乗車券からどう買っていいかわからない。きっと大人である坂田は知っているのだろう。

「新幹線と言えばカツサンドだろ」

「······天むすだろ」

「カツサンドですう」

「嫌だ、天むす買って」

サンドイッチよりもおむすびの方が好きだった。家族で乗る時も天むすであり、カツサンドと言う文化はない。新幹線のホームの売店で買うのよりも改札口の弁当屋で買う方が美味いのはすでに知っている。

「わあった、天むすとカツサンドな」

「油ものをダブルでいけんのかよ、おっさんが」

「旅行ってテンション上がらない?それでなんとなる」「ふうん」

坂田はみかんを置いて立ち上がる。まだ炬燧の上の急須にはお茶が入っているかと思うが、温かいものを淹れなおすのだろうか。

しかし、立ち上がった坂田は移動してきたのは土方のすぐ後ろだった。背後から抱き込んで両足で土方を挟むよう再びに炬燧に潜り込んだ。それには特に抵抗を示そうとは思わな

かった。さつきよりもずっと温かい。

「天むすとカツサンド買って、あとお菓子な」

坂田はそれを指折り数えていく。坂田は準備室や、ここでもよく菓子を食べていた。今の坂田のブームはなんだっただろうか。最近はよくポッキーを食べている姿を見る気がする。

「ポッキー?」

「今の季節はチョコが俺の中で一位」

「溶けないから?」

「いや、冬ってチョコおいしいだろ?」

「别に冬だからって言うのは感じねえけど」

季節感のある和菓子ならともかく、チョコレートという庶民的な菓子で季節はないだろう。だが、そう言われてみればポッキーもチョコレートでコーティングされているものを食べていたような記憶もあった。

「つたく、コンビニの棚とか見ねえの?一番目立つところにチョコレート置かれてっから」

「······それってつまり、バレンタインの催促か?」

コンビニには二月の一大イベントと称してチョコレートの陳列が山ほどされている。それは入ってすぐの棚からそうである。

「それもある」

「やらねえよ、日曜日だろ」

休みだし、と土方は笑う。今年はきっと去年より断る数が減るだろう。適当に渡されるものは受け取るが、本命のものは断るようにしているため、一つずつ断るのは気力をかなり使うのだ。土方も坂田に想いを告げて、今の関係を手に入れたため、それを伝えることについての覚悟はよくわかる。もし付き合うことになっても、断られても今までとは関係が変わってしまう。想いを告げることは人間関係を変えてしまうのだ。その変化した関係は二度と戻ることはない。その覚悟が告白に必要だと土方は理解していた。

「休みだからこそ、そこで静岡旅行に行こうって話」

だが、今年は日曜日なのだ。学校は休みであり、会おうと

約束をしない限りはその日に会うことはない。

「十四日に行くのか?七日かと思ってた」

「それはまた違うイベント、ってかお前まではメタな発言や

めてくれ」

収集がつかなくなるだろ、と坂田は先ほどのみかんを手に取った。ぐにぐにと握られていたみかんは、だが見た目からはその味の変化はわからない。それを丁寧に剥いていく。坂田は最初にそれを真っ二つに割って、半分にしてから残りの皮を剥いていくのがいつもだった。その手順すら覚えるほどにここでみかんを食べている。

土方は『いいか』と思う。

周囲に気をつけることはもちろん悪いことだとは思わない。できる限り、身近な友人でも時が来るまでは黙っているべきだと考えている。しかし、たまにはいいのではないか。新幹線で何もいちやつくわけではないのだ。出かけるだけ、二人で少しだけ思い出を作ろらと言う話だ。

「それだけ俺もテンションが上がってるってこと、です」「え?」

「楽しみになってきた」

呆ける坂田からみかんを奪う。そのずっと握り締められていたみかんはとても甘かった。

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